名古屋市や愛知県内で株式会社の会社設立を予定していて、定款はできかけているのに「どこの公証役場で、いくらで、どう予約すればいいのか」がわからない人。
名古屋の公証役場の場所と選び方、手数料、電子定款とウェブ会議、48時間で終わる仕組み、定款認証のあとに名古屋法務局へ出すまでの順番。
確認日:2026年10月18日時点(日本公証人連合会・法務省・名古屋法務局の公式ページ)。手数料や運用は改定されることがあるため、手続きの前に最新の案内を確かめてください。
定款認証は名古屋のどこの公証役場で?愛知県内ならどこでもよい

株式会社の会社設立では、作った定款を公証人に認証してもらう必要があります。この定款認証をするのは法務局ではなく公証役場です。「会社設立 公証役場 どこ」と迷う人が多いのですが、公証役場の管轄は都道府県単位なので、愛知県内に本店を置く会社であれば、名古屋市内の公証役場でも、春日井・一宮・岡崎・豊橋などの公証役場でも定款認証を受けられます。

ここで混同しやすいのが法務局です。登記の申請先は本店の住所で決まり、愛知県で会社設立の登記を受け付けているのは名古屋法務局の本局と岡崎支局の2庁だけです。名古屋市内の会社なら本局、豊田市や豊橋市など三河の会社なら岡崎支局になります。定款認証は名古屋駅前で受けて、登記は岡崎支局に出す、という組み合わせも普通にありえます。
もうひとつ大事なのが、合同会社には定款認証がいらないという点です。名古屋で合同会社を会社設立する人は、公証役場に行く必要がなく、定款を作ったら資本金の払込みと登記に進みます。この記事は株式会社の会社設立を前提に書いています。
公証役場を選ぶときに考えたいのは、名古屋のどこで会社設立の準備をしているかと、何回出向くことになりそうかです。電子定款でウェブ会議を使うなら、場所はあまり関係ありません。紙の定款で対面の認証を受けるなら、自宅や事務所、名古屋法務局の本局への動線を考えて選ぶと、移動の負担が減ります。愛知県の外の公証役場では、愛知県に本店を置く会社の定款は認証してもらえないので、その点だけは気をつけてください。
合同会社に定款認証が不要な理由と株式会社との違い株式会社か合同会社か迷っている人へ岡崎市・豊田市・豊橋市で会社設立するときに名古屋と違う点三河は登記の窓口が岡崎支局になる
名古屋市内の公証役場3か所と、愛知県内のほかの公証役場

名古屋市内で定款認証を受けられる公証役場は、葵町・熱田・名古屋駅前の3か所です。名古屋駅から近いのは名古屋駅前公証役場、東区の官庁街寄りなら葵町公証役場、南側なら熱田公証役場と、会社設立の準備で動きやすい場所を選べます。
| 公証役場 | 所在地 | 電話 |
|---|---|---|
| 葵町公証役場 | 〒461-0002 名古屋市東区代官町35-16 第一富士ビル3階 | 052-931-0353 |
| 熱田公証役場 | 〒456-0031 名古屋市熱田区神宮4-7-27 宝ビル18号館2階 | 052-682-5973 |
| 名古屋駅前公証役場 | 〒450-0003 名古屋市中村区名駅南1-17-29 広小路ESビル7階 | 052-551-9737 |
愛知県内には、ほかに春日井・一宮合同・半田・岡崎合同・豊田・豊橋合同・西尾・新城の公証役場があります。三河で会社設立をする人は岡崎合同や豊田、豊橋合同の公証役場を使うと移動が少なくて済みますが、繰り返しになるとおり、どこを選んでも定款認証の内容と手数料は同じです。
所在地・電話番号は、2026年10月18日に日本公証人連合会「愛知」のページで確認しました。名古屋法務局の「公証役場一覧」にも同じ一覧があります。移転することもあるので、出かける前に電話で確かめると確実です。
名古屋市内の3か所のどれを選んでも、会社設立の定款認証として受けられる内容は変わりません。予約の取りやすさや受付の時間、ウェブ会議の空き状況は役場ごとに違うので、急いで会社設立をしたい人は、2か所くらいに電話をして日程を比べてみるのも一つの方法です。
名古屋・愛知の公証役場一覧と選び方【株式会社の定款認証】役場ごとの特徴と選び方
定款認証の手数料:資本金で3万〜5万円、条件を満たせば1万5千円

株式会社の定款認証の手数料は、2022年1月から資本金の額で区分されるようになり、さらに2024年12月1日からは、小さな会社向けに1万5千円の区分が加わりました。名古屋で会社設立をする場合も、全国どこでも同じ金額です。

1万5千円になるのは、資本金が100万円未満で、しかも次の3つを全部満たす場合だけです。ひとつでも外れると、100万円未満でも3万円になります。資本金を100万円ちょうどにすると「100万円未満」に入らず4万円になる点にも注意してください。

手数料のほかに、認証を受けた定款の謄本代が1枚250円かかります。紙の定款なら収入印紙4万円も必要ですが、電子定款なら印紙はいりません。これらはすべて全国一律で、名古屋だから安い・高いということはありません。会社設立の費用で名古屋・愛知ならではの差が出るのは、次の表の右側だけです。
たとえば、名古屋で一人で株式会社を会社設立し、資本金50万円・取締役会なし・発起人は自分だけ、という形なら、定款認証の手数料は1万5千円の区分にあたる可能性があります。電子定款にすれば印紙代もかかりません。一方、資本金300万円で取締役会を置く会社なら5万円で、紙の定款ならさらに印紙4万円がかかります。同じ名古屋の会社設立でも、会社の形しだいで定款認証の費用は数万円変わります。どの区分にあたるかは、定款案の点検のときに公証役場で確認してください。
| 全国一律(名古屋でも同じ) | 名古屋・愛知で変わる |
|---|---|
| 定款認証の手数料・謄本代、収入印紙(紙の定款)、登録免許税(株式会社は資本金の0.7%・最低15万円) | どこの公証役場・法務局に行くか、司法書士や行政書士の報酬、名古屋市の特定創業支援等事業や補助金 |
紙の定款と電子定款、名古屋でもウェブ会議で認証できる

定款には紙と電子(PDFに電子署名をしたもの)の2種類があります。電子定款は収入印紙4万円がかからないので、会社設立の費用を抑えたい人には大きな差になります。ただし、電子署名をするための電子証明書(マイナンバーカードなど)と、署名用のソフトや環境が必要です。
紙の定款
- 収入印紙4万円を貼る
- 発起人が記名押印する
- 公証役場で対面で認証を受ける
電子定款
- 印紙はいらない
- 電子署名をしてオンラインで申請する
- 面前審査はウェブ会議が原則
電子定款の認証では、2024年3月1日から全国すべての公証役場で、公証人との面前審査をウェブ会議で行うのが原則になりました。名古屋の公証役場でも同じで、ウェブ会議を使えば原則として公証役場に出向かずに済みます。希望すれば公証役場での対面の審査も受けられます。仕事の都合で平日の日中に名古屋駅前や葵町まで行きにくい人には、使いやすい仕組みです。
自分で電子定款を作る場合、電子証明書の用意や署名の環境づくりに手間がかかるため、会社設立のサービスや専門家を使う人も少なくありません。名古屋で会社設立をする人の中にも、紙の定款で印紙4万円を払うか、電子定款の準備に時間や費用をかけるかを比べて決める人が多いようです。どちらが得かは、自分で用意できるものと時間の余裕によって変わります。
なお、定款の作成を専門家に頼む場合、定款の作成は行政書士も扱えますが、会社設立の登記の代理は司法書士の業務です。定款から登記までまとめて任せたいなら、名古屋の司法書士に頼むのが一般的な選び方です。
定款作成支援ツールを使えば、定款認証は原則48時間以内

法務省と日本公証人連合会は、小規模でシンプルな株式会社を早く会社設立できるよう、「定款作成支援ツール」を無料で公開しています。このツールで作った定款に電子署名をしてオンラインで申請すると、原則として48時間以内に定款認証の手続きが終わる運用になっています。
使える定款には制限があり、発起人が3名以下で取締役会を置かない会社など、シンプルな形に限られます。48時間は、必要な資料がすべて公証役場にメールで届いた時点から数え、土・日・祝日は数えません。資料に不備があれば時間がかかります。平日の日中に都合がつかない人のために、平日夜間(20時まで)のウェブ会議による審査もあると案内されています。
1万5千円の手数料の条件(発起人が3人以下の個人、取締役会なし)と重なる会社が多いので、名古屋で一人や少人数で株式会社を会社設立する人は、まずこのツールが使えるかを確認してみるとよいでしょう。
逆に、発起人が4人以上いる会社や取締役会を置く会社など、ツールで選べる範囲を超える定款は、支援ツールでは作れません。ツールはプルダウンで項目を選んで入力していく形式なので、自分の会社の定めたい内容が選択肢に収まるかを、ダウンロードして実際に試してみるのが早道です。その場合は、ふつうの定款を作って名古屋の公証役場で点検を受ける流れになり、日数も公証役場との調整しだいです。会社設立の希望日が決まっている人は、自分の会社がツールの対象になるかを最初に確認し、対象外なら早めに公証役場へ相談を始めてください。
出典 法務省・日本公証人連合会「株式会社の設立手続がスムーズに!(48時間原則・ウェブ会議原則)」2025年3月
定款認証までの流れと、実質的支配者の申告・本人確認


名古屋の公証役場で定款認証を受けるときは、いきなり持ち込むのではなく、事前に定款案を公証役場に送って点検してもらいます。点検を受けずに認証を求めても、内容によっては認証できないことがあります。予約や送り方は公証役場ごとに案内が違うので、選んだ役場に電話で確かめてください。
株式会社の定款認証では、実質的支配者となるべき者の申告も必要です。会社の株式の多くを持つ個人など、会社を実際に支配することになる人の氏名・住居・生年月日などと、その人が暴力団員や国際テロリストにあたらないかを申告します。申告書の様式は日本公証人連合会のサイトにあり、定款案の点検を頼むときに一緒に出すと進めやすくなります。
面前審査では、運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなど、顔写真つきの公的な身分証で本人確認をします。代理人に頼む場合は委任状などが必要になるので、必要書類の一覧は名古屋の公証役場か日本公証人連合会の案内で確かめてください。
予約の電話では、会社の商号(予定)、本店の所在地、発起人の人数と氏名、資本金の額、取締役会を置くかどうか、紙と電子のどちらで認証を受けるか、を伝えられるようにしておくと話が早く進みます。名古屋の公証役場は、会社設立の多い時期には希望の日が埋まっていることもあるので、登記したい日から逆算して早めに連絡しましょう。
名古屋で定款認証を受ける流れと必要書類・電子定款のポイント持ち物と当日の流れをくわしく
会社設立で定款認証のあとにやること:名古屋法務局への登記まで

「会社設立 定款認証後」と調べる人が知りたいのは、認証が終わったあと何をするかだと思います。株式会社の場合、定款認証のあとは、発起人の口座に資本金を払い込み、登記の書類をそろえて、本店の住所を管轄する法務局に設立登記を申請します。名古屋市内なら名古屋法務局の本局、三河なら岡崎支局です。

名古屋市内で会社設立をする人は、ここで名古屋市の特定創業支援等事業の証明書を思い出してください。証明書があれば登録免許税が資本金の0.7%から0.35%(株式会社の最低額は15万円から7.5万円)に軽くなる場合がありますが、順番証明書は登記を申請する前に取っておく必要があり、あとからさかのぼっては使えません。定款認証が終わったら、登記の前に一度確認しておきましょう。
※ 登録免許税の軽減は令和9年3月31日までに受ける設立登記が対象の特例です(財務省「令和6年度税制改正の解説(登録免許税関係)」、2026年10月18日確認)。
設立登記の申請には、公証人の認証を受けた定款を添付します。電子定款の場合は、認証を受けた電子データを登記のオンライン申請に使ったり、公証役場で受け取った書面を使ったりする方法があります。どの形で受け取るかは、名古屋法務局への提出方法と合わせて、定款認証の前に決めておくとスムーズです。
熱田出張所や名東出張所など、名古屋法務局の出張所・支局では会社設立の登記は出せません。認証を受けた定款を持って近くの窓口へ行ってしまわないよう、提出先は必ず本局か岡崎支局にしてください。
会社設立 名古屋 法務局登記の提出先・申請書・予約・謄本の取り方名古屋市の特定創業支援等事業とは?登録免許税が半分になる仕組み登記の前に取る証明書
まとめ:名古屋の定款認証は「役場は自由、法務局は住所で決まる」

手数料や手続きの運用は改定されることがあります。この記事は2026年10月18日時点の日本公証人連合会・法務省・名古屋法務局の公式ページをもとにしていますが、会社設立の手続きの前には、選んだ公証役場や名古屋法務局の最新の案内で必ず確かめてください。定款の内容が自分の会社で通るかどうかは、公証人の点検や司法書士への相談で確認するのが確実です。名古屋で株式会社を会社設立する流れ全体や、定款認証を含めた費用の総額は、下の関連カテゴリーでも整理しています。
定款ができたら、まず電話を1本
定款案ができあがったら、名古屋駅前・葵町・熱田のうち動きやすい公証役場に電話をして、事前点検の送り方と日程を聞いてみてください。手数料の区分と電子定款にするかを先に決めておけば、話はすぐにまとまります。認証が済んだら、登記の前に特定創業支援等事業の証明と資本金の払込みを確認して、名古屋法務局へ進みましょう。愛知での会社設立が、ここから一気に形になります。


